個人宅事例 薬への意識改善について
弊社では海老名市を拠点として在宅訪問に特化した運営をしております。
薬局において在宅医療への対応が必要となる中で、実際にどのような事例があるか懸念されていらっしゃることではないでしょうか。
そこで、今回は個人在宅における薬への意識改善に対する事例を以下記載致します。
個人在宅医療において介護福祉施設とは異なり、患者様の生活スタイルに合わせた密な多職種との連携が重要となります。
特に現状の確認を薬剤師が日々行うことが難しいため、訪問看護師の報告の中で、
生活背景に対して、医師に薬のご相談をするケースがあります。
【疾患】
小脳梗塞、胸椎圧迫骨折、前立腺癌手術後、逆流性食道炎、慢性胃炎、便秘症
【他職種からのご相談内容】
患者様から腰部の痛みがあり、毎食後に痛み止めを処方。
しかし、お薬カレンダーにて管理するも内服服用忘れが多く、腰痛の痛み止めの服用が出来ていないため、ご本人からの腰部の痛みが苦痛(アセトアミノフェン服用忘れ)であるといった訴えや、医師、ケアマネージャー、介護ヘルパーから服用コンプライアンス向上のご依頼
【処方状況】
・朝食後 5錠
・昼食後 4錠
・夕食後 6錠
・就寝前 1錠
【検討事項】
1日4回の処方が不定期にしか服用できていないことをお薬カレンダーより確認できたため、ご本人にどのようなことがご負担になっているか薬剤師よりヒアリング。
すると「服用回数および1度に服用する量が多いため、服用できていないときがある」と、ご本人から相談があり、医師の判断のもと、用法を朝、夕、就寝前の一日3回とし、服用のコンプライアンス向上を図った。
【考察】
しかし、用法を減らしても変わらず腰部の痛み止めが服用できていないため、日中の痛みは変わらずあった。
そのため、服用できている頻度の高い時間帯の朝、就寝前の一日2回へ用法を減らし薬の調整を行ったが、
それでも服用忘れが見受けられたため、服用回数以外の別の飲めない要因があるのではないかと考えた。
【改善内容】
改めてご本人に確認したところ、服用忘れの理由として「昼と夕食の食欲がなかったため、ほとんど食事をされていなかった。」ことや「不規則の食事をしていたため、食後の服用が出来ていなかった」ことが判明。
アセトアミノフェンは食事とは関係なく、服用しても良いことをお伝えしたところ、ご本人より「薬は処方通りに飲まないと全く意味がないこと」の認識があったようで、服用していただ
くこととなった。
【結果】
飲み忘れがなくなり、また減薬後も異常なく、服用コンプライアンスの改善及びご本人のポリファーマシー改善となった。
以上
今後とも在宅訪問において患者様の生活の質の維持向上を目指して取り組んで参ります。
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